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三番叟の始まりは、能の『翁』からと伝えられている。神聖なものとして第一番目におかれ、神社の祭礼に奉納されてきた祝儀曲である。天下太平、五穀豊穣、家内安全を祈願するもので、物語は特にない。三番叟は毎年正月には宮中で上演され、縁起のいいものとして、今でも、舞台では公演の無事と成功を祈願して行われる。また新築棟上げや落成式、結婚式など目出たい席で上演されることがある。
青年座の上演する「寿式三番叟」は、二人の三番叟が連れ舞い、鶴の舞、鶴亀の踊りがあったり鈴をもって種まきのしぐさがあったりする。曲に合わせて、だんだんと踊りも激しくなり、やがて、一人が舞い疲れて休もうとする。もう一方が引きとどめ「いっしょにおどろう」と、最後まで舞い納める、ユーモアあふれる出し物である。 |
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