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五段続きの時代物。秋月家の娘深雪が恋人の宮城阿曽次郎を慕って家出し、盲目の門付芸人朝顔となり、恋人の残した歌をうたいながら流浪する哀話。もともとはお家騒動が背景になっているが、現在上演されるのは「宿屋の段」で二人の恋物語が中心。
京都で儒学を修めている宮城阿曽次郎は、宇治川へ蛍狩りに出かけ、そこで秋月弓之助の娘深雪と知り合い、ふたりは恋仲となる。が、阿曽次郎は伯父駒沢了庵の命により、大磯で廓遊びをする主君に諌言するため、すぐに出発しなければならなくなる。そののちこれでもとばかりにすれ違いが続くが、この「宿屋から大井川まで」では、役目を終えた阿曽次郎と島田の宿で出会いながら、目を泣き潰し盲目になっており、目の前にいるのが彼だとはわからない。阿曽次郎も相役の手前名乗らない。この後でそれと知った深雪は半狂乱になって後を追う。天保三(一八三二)年、竹本木々太夫座初演。 |
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生写朝顔話の川越人足 |
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